幼稚園に行きたくない。
見事に咲いた桜が花吹雪となり、気がつくともう葉桜となっていました。

なんと花の命のはかないことと見上げると、残り少ない花を青葉が包み込んでいました。

新しいお友達が入園し、1週間ぐらいは、毎日が戦争のようでしたが、

この頃、子ども達の生活もだいぶ落ち着き、自然の移り変わりに目を留めるゆとりも出てきました。

朝、お母さんと別れるときに泣いてしまう子もいますが、

お部屋に入って先生に一回抱っこされればたいてい泣きやみ遊び始めます。

でもお母さんにしてみれば泣いて別れたことが、仕事も手につかないくらい心配で

なかなか帰ることができずに、心配そうに木の影に隠れて覗いてみていることがあります。

泣き方にも一人ひとり個性があって、最初に思いっきり泣いて、1、2日で泣きやみ遊びだす子もいれば、

しばらくたってから泣き出す子もいます。

自分中心の世界から初めての集団生活ですから 「ママ〜」 「おうちにかえりたい〜」と 泣くのは当然だと思います。

泣きながらも子ども達は徐々に、まわりのようすを見ながら

「私が泣いてたらこの人はどうするのかな」と先生を試すようになり、

やがて、この場所もこの人も自分の見方だと受け止めてくれるようになります。

しかし、また、5月の連休明けに泣き出す子がいますが

「一人よりみんなで遊ぶほうがたのしい」と、徐々に気づいて落ち着いてきます。

なかには、このように泣いたりすることがなく、お母さんのほうをみながら「バイバイ」と

手をふり勢いよく幼稚園に駆け込んでくる子もいます。


親離れがいいと嬉しい反面、寂しいと感じたり、親心って複雑なものだと思います。

「幼稚園に行きたくない」は

十分慣れたはずの、すみれ、ゆり組の子どもたちにもおこります。

幼稚園に子どもを通わせた経験のある方には、1度や2度は経験されていると思います。

お父さんがお休みだから、お母さんが赤ちゃんと仲良ししているから甘えたい、

おもちゃで遊びたいからと、ちょっとしたことが原因であることが多いのですが

なかには、ちょっと注意したいものもあります。

「幼稚園がきらい、お友達が意地悪する、ひとりぽっち!」など、いろいろな言い方でお母さんに訴えることがあります。


もちろん、その通りのこともありますが、今の自分の思いをうまく伝えることができず 違ったように伝えることがあります。

「おともだちがいじわるする」という子が、本当は友達をいじめ、

みんながほかで遊んでしまい一人になったり

「○○ちゃんがたたいた」という子が、先におもちゃをとり、暴言をはいたりしていることがあります。

しかし、子どもが言ったことは嘘を言っているのではなく、その子なりの表現の仕方なのです。

「幼稚園にいきたくない」

朝から何度言っても準備をしない、グズグヅしているなかには、もちろん体調の悪さもありますが

友達のなかに入ることのしんどさと戦い、葛藤のサインをして出しているんかも知れません。

そのときどきの子どもの内にあるものに気づき、受けとめたいと思います。

                         近藤瑠美子


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