野の花のように

白銀教会牧師・馬場幼稚園チャプレン 
野崎卓道

○聖書の御言葉

 「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。

  栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

  今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。

  まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。

  だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。

  それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。

  何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。

  だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」


                                                    マタイによる福音書6章25−34節 



1.家の花

 馬場幼稚園のお友だちはお花が好きですか。私もお花が大好きです。

 私もお庭でお花を育てました。

 だけど、私の家の庭はそれまで全然手入れをしていなかったので、雑草がぼうぼう、石がごろごろ転がっていました。

 土を掘っても固い土でした。

 そこでまだ夏の暑い時に一生懸命雑草を抜きました。

 それから、シャベルで固い土を掘り起こして、たくさん転がっていた石を取り除きました。

 そして、柔らかい良い土をたくさん買って来て、大きな穴に埋めました。

 チューリップや水仙の球根を順番に並べていっぱい植えました。

 球根を植えた後、水をやって「さあ後は春が来るのを待つだけだ」と楽しみにしていました。



 さて冬が来ました。雪がたくさん積もって、長い間球根を植えた地面を見ることはできませんでした。

 私は「本当にチューリップの球根は大きくなるかな、きれいに咲くかなあ」と心配で仕方がありませんでした。

 でも雪を掘って土を引っくり返して球根を見るわけにも行きません。そんなことをしたら、球根が駄目になってしまいます。

 だから、後は「神様、お願いします。きれいなお花を咲かせてください」とお祈りする他ありませんでした。



 ようやく春が来ました。だんだんと雪が解け、しばらくすると、土の中からちょこんと緑のものが見えました。

 何かなあと見てみると、それは球根の芽でした。あんな雪の下でも、球根はちゃんと育っていたのです。

 そして、次々に芽を出し、茎も伸び、とうとうきれいなチューリップや水仙がいっぱい咲きました。

 赤や黄色やピンクや紫のチューリップが次々に咲きました。白と黄色の奇麗な水仙も咲きました。

 もう嬉しくて仕方がありませんでした。「やっぱり神様はちゃんといらっしゃるのだなあ。

 神様がきれいなお花を咲かして下さったのだなあ」と思いました。

 そして、普段あまり教会に来られないおじいちゃん、おばあちゃん、病気の人の所にお花を届けてあげることにしました。

 みんな「教会で咲いたお花だよ」って言うと、とっても喜んで下さいました。






2.野の花


 みんなもプランターなどでお花を育てたことがあると思います。家で育てるお花は毎日お水をもらえるよね。

 嵐が来た時には家の中に入れて、風から守ってもらえます。

 でも、山や野原に咲いているお花はどうかなあ。

 イエス様はね、お弟子さんたちと一緒によく外に散歩に行きました。

 すると野原できれいなお花が咲いているのが見えました。それを見て、イエス様はお弟子さんたちに言われました。

 「この花をよく見てみなさい。どうして、野原に咲いているお花は、人が水をあげたり、風や雨から守ってあげないのに、

  こんなにきれいに咲くことができるかのかなあ。」そう言われました。

 野原のお花は誰も見てくれなくても、毎日一生懸命咲いています。」

 嵐が来てもそこを動くことはできません。

 雨がざあざあ降っても、家の中に入ることはできません。 

 雨がやむまで、じっとそこで我慢していなければいけません。


それなのに何で野原のお花はあんなにきれいに咲くことができるのでしょう。

 それはいつも神様が空の上から見ていて下さるからなのです。お花はみんな上を向いて咲いているでしょう。

 あれはね、神様を見ているからなのです。誰も見てくれなくても、神様が見ていて下さるから、野原のお花はあんなにきれいに咲いているのです。

 嵐が来ても、「神様がきっと守って下さる」と信じているから、くよくよしたりしません。

 神様にとっては、一本一本が大切なお花です。


 
 でも、そんなきれいなお花ですが「神様には、もっと大切なものがあるのだよ」とイエスさまは教えて下さいました。

 それは何でしょう。 それは皆さん一人一人なのです。 

 「神様には、あなたたち一人一人が、お花よりもずっときれいに見えるのだよ」ってイエス様は教えて下さいました。






3.大切な人間の命

みんなは人間が最初に造られた時のお話を聞いたことがあるかなあ。

 聖書の一番最初の「創世記」という所にそのことが書いてあります。

 最初の人アダムさんは土で造られました。そして、神様が鼻の中から命の息を「ふー」と吹き入れると、人間は生きるようになったのです。

 私たちの命は動物やお花とは違う命です。神様から頂いた特別な命です。

 人間の命はいつも神様とお話をしていないと枯れてしまうのです。

 私たちの命は、神様のことを忘れてしまうとだんだんとしぼんで、悪いことばかり考えるようになってしまいます。

 神様とお話することが私たちにとって一番大切なのです。

 私たちは毎日神様のお話を聞いているでしょう。それから神様にお祈りするでしょう。

 私たちは神様とお話をしていると、いつも元気でいることができますのです。

 イエス様はそのことを教えて下さったのです。



 神様はみんなが元気良く外で遊んでいる姿や、喜んで讃美歌を歌う姿を見るととっても喜んで下さいます。

 神様の目には、一人一人がどんなお花よりもきれいに映っているのです。

 だからいつも、神様の愛を忘れずに「神様、有難う」という気持ちを大切にして行きたいと思います。




 天の父なる神様!

 あなたは野に咲くお花を守って下さるように、私たち一人一人に目を注ぎ、いつも私たちと共にいて、守って下さいます。

 どうか、あなたから頂いた大切な命を、野に咲くお花のようにきれいに咲かせることができますようにお守り下さい。

 このお祈りをイエス様のお名前を通してお捧げ致します。ア‐メン。